江戸時代、大奥には「御内証」と称された女性がいたことを知っていますか?
男女逆転・大奥では、「御内証」の役目は男性で、その者は10日後に内々に処罰されるーという大奥の定法がありました。
御内証とは何?本当にあったお役目?と色々な疑問が生じてくるのではないでしょうか。
そこで今回は、男女逆転大奥に見られる御内証は史実通りなのかどうかについて考察していきたいと思います。
男女逆転・大奥の御内証の役目
吉宗の総触れの際、水野裕之新は顔を見せ名乗るように命じられるというシーンがあります。
それは、御内証のお役目を与えられたという暗黙の了解でした。
何も知らない水野は、その後藤波に呼ばれ御内証がどのような役目であるかの説明を受けるのです。
ご内証の方とは?
未婚の将軍の初めての夜伽の相手を手ほどきする男子のことを「ご内証の方」と呼んでいました。
重要な役目でありながら、10日後にその者は内々に処罰される未来が待ち受けている役目でもありました。
ご内証が処罰される理由
内々に処罰されてしまう理由は、未通子(おぼこ)である将軍を破瓜して、その身体に傷をつけたとみなされるが故でした。
このことは、初代女将軍・家光が定めました。
ご内証の方に選ばれた水野祐之新
男女逆転大奥では、御内証のエピソードが語られる際、その大役を務めたのは水野祐之進でした。
ご内証の方に選ばれたことは栄誉であるとされ、水野家には禄高の増加と十分な見舞金が与えられることが約束されました。
史実の御内証之方とは?
『御内証之方』は子を産んだ側室ということ、と『御殿女中』には記されているそうです。
つまりは、将軍のお手付きとなった中﨟で、世継ぎを産んだものが称する尊称と考えられるそうです。
(※中﨟(ちゅうろう)とは、将軍や御台所(=正室)の身辺の世話役)
子女であった場合は、そうは呼ばれないようです。
側室は中﨟を務めたものの、全員が将軍の寵愛を受けたわけではなく、「御手付きの中﨟」と「お清の中﨟」がいたそうです。
将軍に見初められるか否かの、女同士の熾烈な争いがあったことが想像できますね!
御内証まとめ
本記事では、「御内証の方」について考察しましたが、男女逆転大奥と史実では大きな違いが見られました。
男女逆転大奥のように、最初の相手に選ばれて問題になるということが事実であれば、本当に恐ろしいとことです。
このことが根付いているものだとしたら、将軍の最初のお相手になった光栄なこととして、喜び受け入れたのかもしれません。
また、禄高の増加と見舞金が与えられるので、自分の命一つでそれが得られるならば!と誰もが狙うお役目であったかもしれません。
己の命かお家のための金か…突然の選択にもかかわらず、水野はお家のためと、躊躇うことなく御内証のお役目を受けました。
皆さんならどちらを選びますか?
私は己の命を選びます。大金もらっても自分で使えませんですしね。
ここで水野のとの大きな差が…私はお家のために働けない人間です^^;
武士であったなら、水野と同じ気持ちを持てたのか?とも考えましたが、やはり命は差し出せない気がします。
水野の男気に惚れる気持ちですが、事実でなくて良かったと本当に思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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